先日、なんとコロナの濃厚接触者になってしまいました。現在(2021年9月11日)自己隔離期間中です。
これまでに投稿した記事は全て、濃厚接触者であることが判明するかなり前に訪れたときの様子を思い出しながら書いたものです。なので、その点は誤解しないでいただければと思います。
ウィーンでの新しい生活にやっと慣れ、生活基盤の構築が落ち着き始めた矢先のことだったので、かなりショックでした…。
ここには実際にウィーンに滞在して&濃厚接触者になってみてわかった、コロナを巡る現状を自分なりに記したいと思います。
ウィーンの感染対策&規制
日本からの入国
2021年9月30日まで有効な入国規定では、過去10日間日本に滞在した人に対する入国制限は撤廃され、渡航目的を問わず入国することが可能になっています。
次の項目でご紹介する「3Gルール」を満たしていれば、入国後の自主隔離も渡航事前登録 (Pre-Travel-Clearance, PTC)も必要ありません。
<参考になるサイト>
在京オーストリア大使館のHP
オーストリア政府観光局公式サイト
3Gルール
入国する際は、以下の3つのうちいずれかの証明書を提示することが求められます。
また、この3Gルールは、飲食店やオペラ・博物館といった観光地などでも適用されていることがあります。
●陰性証明
72時間以内のPCR検査、または48時間以内の抗原検査の陰性証明が必要です。 認可された機関で実施されたもののみ有効で、自己検査は入国の際には無効です。
●ワクチン接種証明
モデルナ・ファイザー・アストラゼネカなど日本で流通しているワクチンは全て認められています。
ただし、接種回数と有効期限に以下のような規定があります。
2 回制接種ワクチンの場合
・初回予防接種後⇒ 22 日以上90日以下
・2 回目の接種完了後⇒有効期間はさらに6か月間延長
(つまり2回接種を済ませれば、初回接種日の22日後~最長270日間=9か月間有効となります。)
1回制接種ワクチンの場合
・接種後 22 日以上9か月以下有効
●治癒証明
医療機関で発行された回復証明書です。コロナに感染し治癒した場合、回復から 6 か月間有効となります。また、3 か月以内の中和抗体証明書も治癒証明と同等に有効です。
多くの飲食店で求められる「証明書提示」&「情報登録」
証明書を見せる必要があります
多くの飲食店で(観光客向けの有名店はほぼ確実に)上記の「3Gルール」が適用されており、証明書の提示を求められます。
私は渡航前に2回ワクチン接種を済ませることができたので、ワクチン接種証明を毎回見せています。
余談ですが、日本のワクチンパスポートはA4サイズの紙であるケースが多い(全ての自治体がそうなのでしょうか?)ですよね。これ、1年間何度も提示し続けるのに、ペラペラであまりに心許ない…。
そこで私はスキャンして画像化したものを、スマホの画面で提示するようにしています。
これで断られたことはないので、かなりオススメの方法ですよ!
でもその後、やはり日本語のワクチンパスポートはちょっと不便(見せる度に怪訝な顔をされるし…)だったので、病院に行ってグリーンパス(QRコードのワクチン接種証明)を取得してきました!このおかげでスムーズに提示できるようになり、とても便利になりました(^^)
個人情報の登録も求められるケースが多いです
3Gルールが適用されている多くの飲食店では、各テーブルにQRコードが貼ってあります。
これにアクセスすると個人情報の入力画面が現れます。こうしたフォームでは、氏名・電話番号・メールアドレス・テーブル番号の登録を求められるケースがほとんどです。
これらの情報は、もしコロナに感染した場合や濃厚接触者になった場合に使用されるようです。
日本よりもかなりゆるゆる?体感の感染対策
FFP2マスクじゃなくても大丈夫(ダメになりました)
オーストリアの入国規定や感染対策を調べているとよく目にするのが、「FFP2マスクの着用」というルール。
「FFP」というのは「 Filtering Face Piece」 の略で、マスクの濾過性能に関する欧州の基準です。3 段階あり、FFP2 は 94%の除去率を満たしたマスクを指します。
日本ではあまりメジャーではないので、この入国規定を知ったときに慌ててアマゾンで購入したのですが、実際に飛行機に搭乗&入国してみたところ、日本で普通に売られている不織布マスクでも全然大丈夫でした!
FFP2マスク、結構値段が高かったのになあ…。
しっかりした作りのマスクで安心感はありますが、今から渡航される方には「事前にわざわざ購入する必要はない!」ということを強くお伝えしたいです。
マスクをして歩いている人はほとんどいません
ヨーロッパの人はマスク嫌いなイメージがあったので予想はついていましたが、やはり街中でマスクをして歩いている人はほとんど見かけません。
マスクをしていないと嫌な目で見られる日本とは大違いです。
地下鉄やバス・トラムなどの公共交通機関や、博物館・美術館など建物の中では、マスクの着用が義務付けられているケースが多いため、大体の方がマスクをきちんとされています。
ですが、路上や公園などでマスクをして歩いていると、逆に変な目で見られたりします。
通っている語学学校(現在は隔離中の為欠席しています)でも、なぜか教室に着いた途端にみんなマスクを外します。常時窓を開けているため換気はされていますし、生徒も先生も全員ワクチン接種済みですが、とはいえ室内でマスクを外すなんて日本ではありえないような…。
マスクをしていると浮いてしまうのですが、感染が怖いので、教室内で一人だけマスクを身に着けていました(でも濃厚接触者になりました、理不尽…)。
各地にある検査場
主要な観光地や町中でも、PCR検査や抗原検査を受けられます
ウィーンの街を歩いていると、観光地やショッピングエリアなど、人が多く集まる場所では必ずと言っていいほどPCR・抗原検査センターを見かけます。
民間の運営しているものから、行政の運営しているものまで様々です。
気軽に検査を受けられる体制は整っていると言えます。
民間の運営するテストセンターは有料ですが、ウィーン市内に住んでいる人だけでなく観光客であっても、行政のテストセンターは無料で利用することが可能です。
ただし、テストセンターは事前予約制のところがほとんどなので注意が必要です。
また、日本への帰国の際に必要な、厚生労働省の規定の陰性証明を出してくれる検査機関は有料です。
道端で無料で受けられるテストでは、入国規定を満たす証明書は出してくれないので注意してください。
<厚生労働省既定のフォーマットに記入してくれる検査機関は、以下のサイト参照>
在オーストリア日本大使館「オートリアにおけるPCR検査機関施設について(2021年7月28日現在)」
<ウィーン市内のPCR・抗原テスト情報>
ウィーン市HP「Corona-Testangebote in Wien」
感染した場合の連絡先:1450
健康ホットライン「1450」
感染が疑われるような症状が出た場合や、自主的に受けた検査で陽性になった場合などは、健康ホットライン1450に電話することが求められます。
ですがこのホットライン、繋がりにくい上に自動音声の指示が全てドイツ語!
ドイツ語初心者にはかなり難易度が高いです…。
濃厚接触者であることが判明してすぐに、このホットラインに電話をしたのですが、なんとかオペレーターの方に繋がり英語での応対を求めたところ、「英語を話せる担当者に代わるね!」と言われたきり繋がらなくなってしまいました…。
さらに数日後、コロナで陽性になった身内にも、濃厚接触者になった私にも、オーストリア当局から全く何の連絡も来なかったため、もう一度ホットラインにかけてみたのですが…
英語対応のオペレーターの方に繋がり、氏名や生年月日、住所といった情報は伝えることができたのですが、その後何の連絡も来ず…。
日本大使館や通っている学校に連絡&相談しても、「1450からの指示に従うように」としか言われないため、現在進行形で非常に困っています…
どうしたらいいんでしょう…。
電話の繋がりにくさ・オペレーターの方の対応の様子などからも、ウィーンのコロナの感染状況がかなり逼迫していることが窺えます…。
コロナ関連の情報を見られるサイト
コロナ関連の情報を集めることができるサイトをまとめてみました。
他にも情報が掲載されているサイトはあるかと思いますが、私が見つけられた範囲で記載します。
・在京オーストリア大使館のHPhttps://www.bmeia.gv.at/ja/oeb-tokio/reisen-nach-oesterreich/coronavirus-covid-19-und-reisen/
・オーストリア政府観光局HPhttps://www.austria.info/jp/up-to-date-information-on-the-coronavirus-situation
・ウィーン観光局HPhttps://www.wien.info/en/travel-info/corona-information
・ウィーン市コロナ関連情報まとめサイトhttps://coronavirus.wien.gv.at/
・ホットライン1450https://www.1450.wien/
濃厚接触者としてひとまず自主隔離していますが、今後どうしたらいいものか…。
異国の地でのイレギュラーな状況に不安でいっぱいですが、少しでも早く行政からの連絡・指示が伝えられることを願うばかりです。
【※後日追記】
大使館に医療通訳の方を紹介していただき、その方を経由して、コロナに感染した身内は無事訪問診療のお医者さんに診察していただくことができました。
幸い軽症だったため、すぐに体調は回復したのですが、ここから先が長かった…。
症状が引いた後も、なかなかPCR検査で陰性にならず、2週間ほど陽性が出続けました(^^;
また、最初に陽性が発覚したのが、実は日本に帰るために受けたPCR検査だったので、予定通りに帰国することができなくなり、結果2週間滞在を延長することになりました。
滞在していたゲストアパートのオーナーさんが寛容な方だったので、急遽コロナに感染しているにも関わらず宿泊を延長してもらうことができたのが幸いでした…。
一方の私は、なんと一度も陽性になりませんでした‼
一緒にご飯を食べたり、同じトイレを使ったり、がっつり濃厚接触していたにも関わらず、です。
もしや元から抗体持ってた…?と思うレベルに、疑わしい症状も全く出ず、何度も受けたPCR&抗原検査も全て陰性でした。
【さらに後日談(2022年3月)】
ロックダウンが明けてからしばらく経ち、ウィーンのコロナ感染者数も落ち着いてきたかと思いきや、友達やその家族などなど、割と近い関係の人たちがコロナにかかったという話を頻繁に聞くようになりました。
やっぱりコロナ感染のリスクは侮れないですね…。
幸い重症になった人は周りにいないのですが、明日は我が身なので気を付けようと思います!
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