ぶらり旅の最終回!ウィーン伝統のワイン居酒屋‟ホイリゲ“をご紹介します。
日本にはなかなか無いカタチの居酒屋だよね!
お酒を飲まなくても充分楽しめるところですよ♪
「ホイリゲ」って何?
ユネスコ無形文化遺産 ウィーン伝統のワイン居酒屋
「ホイリゲ」をドイツ語で書くと“Heuriger“となります。
「今年の」を意味する言葉で、オーストリア伝統のワイン居酒屋のことを指します。
また同時に、その年にできた新しいワインも「ホイリゲ」と呼ばれます。
ウィーンは古くからワイン生産で知られており、市内には700ヘクタールものブドウ園があるそうです。
市内のその広大なブドウ園から取れたブドウで、毎年白ワインが作られ、「ホイリゲ」としてジョッキに入れて提供されます。
ホイリゲは毎年11月11日の聖マルティンの日(キリスト教の収穫祭の日)に解禁され、1年間人々に楽しまれます。
その歴史は、神聖ローマ帝国の皇帝ヨーゼフ2世が、ウィーンの農家にワインの生産・販売を許可する条例を出した1784年に遡るそうです。
ウィーンの人々に愛される伝統のホイリゲは、2019年にユネスコの無形文化遺産に登録されたそうですよ♪
ホイリゲの楽しみ方
①入店したら好きな席に座るか、店員さんの指示を待ちます。
ガイドブックには自由に「基本的に好きな席に座ってよい」と書いてありましたが、お店によって違うみたいです。
私が入ったホイリゲは、観光客も訪れるような大きめのお店だったからか、店員さんに待つように指示され、席まで案内してもらいました!
天気が悪い日は別として、ホイリゲではほとんどのお客さんが、屋外の席で緑に囲まれながら食事を楽しみます。
日が落ちてくると温かな色にランプが灯り、とっても素敵な雰囲気なんですよ♪
②最初にドリンクをオーダー
ワインを頼むのが普通ですが、ソフトドリンクもあります。
ちなみに私は1軒目ではコーヒー、2軒目ではレモネードを頼みました笑
③一品料理はテーブルでオーダー、おつまみはカウンターでビュッフェ形式
メインディッシュやデザートなどの一品料理は、メニューを見ながらテーブルでオーダーします。
そしてホイリゲならではの楽しみが、おつまみ・前菜のビュッフェ!
どのホイリゲにも店内にカウンターがあり、野菜のグリルやサラダ、ハム、チーズなどのおつまみが並んでいます。
食べたいものを指差しで注文し、その場でお会計を済ませセルフで席まで運びます。
④楽団が来たらチップを払います
観光客向けのホイリゲでは、楽団がテーブルを回って演奏してくれます。
自分の席に回ってきたら、€5ほどチップをあげるといいみたいですよ!
私が訪れた1軒目のホイリゲ“Bach-Hengl“には、団体客の訪問に備えて楽団の方がスタンバイしていました。
残念ながら演奏を聴くことはできませんでしたが、楽団員さんたちは日本語であいさつをしてくれたり、とっても陽気で素敵な方々でした!
機会があったら、次はぜひ演奏を聴いてみたいです♪
⑤最後にドリンク&一品料理の代金をテーブルでお会計
Zahlen, bitte! (お会計をお願いします)と店員さんに声をかけて、精算しましょう!
今回訪れた2つのホイリゲをご紹介
Bach-Hengl
著名人も訪れた有名店
1軒目は、バス38Aの停留所「Grinzing」から徒歩5分のホイリゲ“Bach-Hengl“に入りました。
鮮やかな黄色の外壁と飾られた草花が目を惹く、童話に出てきそうな可愛らしい外観のお店です。
こちらのお店、自家製ワインになんと1000年もの伝統を持つ人気店なんです。
クリントン元大統領など、有名人もたくさん来店したことがあるみたいですよ!
まだ15時過ぎでしたが、どうしてもホイリゲの雰囲気だけでも味わってみたかったので、お茶をするために入りました笑
開店直後だったこともあり、店内は空いていました!
ホイリゲの多くは15:00~15:30頃開店し、深夜24時頃まで営業しています。ランチをすることはできないのでご注意ください!
ワインだけでなくデザートも美味しいです
ホイリゲで“コーヒーとアプフェルシュトゥルーデル”という、普通ではありえないような注文をして、待つことしばし。
赤いギンガムチェックのかわいらしいクロスが引かれたテーブルに、熱々のアプフェルシュトゥルーデルとコーヒーが運ばれてきました!
ワインとおつまみが有名なホイリゲですが、デザートもとても美味しかったです♪
店員さんも、お酒をオーダーしない日本人に少しも嫌な顔をせず、温かくもてなしてくれました!
美味しい食事と一緒に音楽も楽しめます
上にも書きましたが、演奏を聴くことはできなかったものの、スタンバイ中の楽団に遭遇しました。
こちらのお店では、毎日19時から楽団による生演奏を楽しめるみたいですよ!
Weingut Heuriger Muth
ベートーヴェン博物館のすぐ隣
ベートーヴェン博物館を見学した後、ちょうど晩御飯の時間になったので、すぐ隣にあるホイリゲに入店しました。
少し暗くなり始めた店内は、とても素敵な雰囲気でした!
ビュッフェに挑戦!
せっかくなので、おつまみのビュッフェに挑戦してみました!
店内に入ると、トマトやキノコのグリル、ザワークラウト、ハムやサラミ、豊富な種類のチーズなど、様々な料理が並んだショーケースが。
店員さんに声をかけ、指差しで3種類注文しました。
ここで困ったのは、ドイツ語のメニューしかなく、店員さんも英語を話せる方ではなかったこと!見た目とフィーリングで選ぶしかありませんでした笑
料理の味もお店の雰囲気も最高です
おつまみをテーブルに持っていくとすぐに、オーダーしたメインディッシュも運ばれてきました。
今回頼んだのは、Faschierte Laibchen mit Erdäpfelpüree という料理。メンチカツのような挽肉の揚げ物で、マッシュポテトが下に敷かれていました。
これ、ジューシーなお肉がぎっっしり詰まっていて、とても美味しかったです!
ボリュームたっぷりの揚げ物でしたが、しつこい味ではなかったので、ぺろりと食べられちゃいました!
そしてこちらが、ビュッフェで注文したおつまみ3種類。
余計な味付けをせずに焼いたトマトと、久しぶりに食べるキノコに体が喜びました笑
たっぷりハムが入ったサラダも、味付けがしつこくなくさっぱりしていて美味しかったです!
ウィーンの人達だけでなく、日本人の口にも合う味の料理ばかりでした♪
ホイリゲで心とおなかを満たそう
ホイリゲでは、その長い歴史と伝統に恥じない美味しい料理とワインを楽しむことができます。
お酒好きな方はもちろんですが、私のようにお酒を飲まない・飲めない方でも充分楽しめる場所ですよ♪
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